2月の大統領選挙を受けて、この週末5月8日Laura Chincilla(50歳)が国内初の女性大統領 Presidenta に就任しました。しかも50歳の若さ。歴史に残るこの日は静かなお祭りのようで、就任式には中南米各国の大統領もお祝いに駆けつけました。日本からは外務副大臣が来ました。
直接選挙のためか、”みんなで選んだ大統領”が就任する様子は、暖かな目で見ていた気がします。皆が何を着るのかと楽しみにしていたその日の彼女の装いは、白いタイトワンピース。女性誌「Perfil」(日経Womenのような雑誌)も今月号の表紙は彼女です。頭が良いだけでなく、チャーミングな女性として伝えられています。いよいよ彼女の政権が始まりました。
私は首都San José市役所女性課にて、女性零細起業家に対する経済自立支援の仕事をしていますが、着任した時、日本よりよほど女性の社会進出が進んでいることにとても驚きました。政治家も半分は女性です。日本に居た時、”働く女性は強い”というイメージが(私の中にも少なからず)あったのですが、この国にはそのような古いイメージは無く、「社会の半分は男性・半分は女性。どちらも働いていて当たり前。」という感じです。結婚していようがいまいが、子どもがいようがいまいが、女性もみんな働いています。むしろ仕事をせずに家にずっと居る女性の方が珍しいです。隠れ主婦希望だった私はびっくり。私はこの地で、新しい考え方を教えてもらっていると感じています。
参考:国連の人間開発報告書2009 ジェンダー・エンパワーメント指数(Gender Empowerment Measure:GEM)109カ国中コスタリカ27位、日本57位
女性誌「Perfil」月刊 1,700コロン(3.40$、300円弱)Webサイト
追記:女性大統領の就任で、女性に関するプロジェクトには良い風が吹いてくるだろうなと期待していたら、早速、うちの女性課直属の上司に当たるSan José市役所副市長のMaureen Clark氏が、大統領Laura氏からの直接指名で国立機関の女性国立研究所INAMU所長に抜擢されました。面白くなりそうです。
※新聞写真のキャプチャ2段目”la encargada de la Oficina de la Mujer en la Municipalidad de San José”=サンホセ市役所女性課責任者