夏休みを頂戴し、隣の国Nicaraguaに来ています。San José情報は少しお休み。
正直、驚いています。大変に綺麗な国です。昨日バスで6時間半かけて国境を渡り、1時間の船に乗り、海のように大きなGranada湖に浮かぶIsla de Ometepeという島に来ました。2つの火山からなる、形はちょうど八丈島に似ていますが、45,000人が住むかなり大きな島です。船を降りてから宿まで、島内をタクシーで1時間。
TOTOCO eco-lodgeという宿をネットで見つけて予約して来たのですが、驚きました。オランダ人・ベルギー人・オーストリア人の3人による100%プライベート経営で、2009年より実際に宿泊客を受け入れ始めたとのこと。13名のニカラグア人が働いています。全てが手作りの、徹底したECO追求の宿です。3人のうちひとりが建築家で、エコとはいえかなり洒落ています。欧米人はこういうことに本気で取り組むんだと感心しきり。
1、電気:100%ソーラーパネル(現地電気系統とは一切接続していない)
2、水 :トイレは100%コンポストトイレで水は不使用(肥料にする)、95%の生活排水を3技法の自然濾過を行い乾季時の植物用水として再利用 ※以下写真、自然濾過法の1つを説明するオランダ人(これは日本の金魚鉢に浮いている水草では…?)
3、農業:70ヘクタールの所有地で有機農業栽培(自家製のパンやピザは自家製カマドで焼きたて)、山を守るための植林やその他様々な対策も実施
4、ゴミ:6種類に分別、自然に戻せずリサイクが不可能なものは全て袋に詰めて保管(いずれ処理できる日が来ることを待っているとのこと)
自然を壊さず人間が共存するために何をすれば良いのかを、先人たちに習い、様々な知恵を活用しているそうです。これらエコ技術を学びに来る米国・欧米のボランティアも、多数受け入れているとのこと。地元経済活性化プロジェクトも同時並行で実施中。(micro-credit、女性ナノカンパニーの支援)度肝を抜きました。ニカラグアは歴史上米国とはあまり仲が良くなく、主に欧州の支援が入っているそうですが、とはいえ、政府の支援ではなく100%プライベート会社でこれだけのものを作れるとは、本当にすごい。もしこれが日本人だったら、あっという間に社会起業とか何とかで注目の的です。でも欧州の人は普通にやっている。そこがすごい。
もちろん人を魅了するだけの美しい自然があります。たくさんの鳥とチョウチョ、花が咲き乱れ、動物たちもたくさん居て、山も美しいです。これだけの蝶が飛んでいるのを見たのは、生まれて始めてかも。夕日も絶景。夜は「蛍」がたくさん飛んでいました。蛍ですよ。
Webサイトで見ていたよりずっと綺麗な場所です。何より物価が安い。驚く程安い。この宿でビールを1本1.20$(100円弱)で出せるって、凄いと思いませんか?(ちなみに国際バスは30$でした。)日本人にとってニカラグアはあまり近い国ではないし、世界でも指折りの貧しい国と聞いていたので、一体どんな国だろう?と来てみましたが、多くの人が「ニカラグアは綺麗だよ!」と言っていたのは本当でした。初日にこの宿に辿り着き、これからの旅が楽しみです。
TOTOCO Eco-lodge, Isla de Ometepe, Nicaragua Webサイト
かなり大きな島でアクティビティーも多種あるので、せっかく行くなら長めの滞在をお薦めします。2010年7月現在、支払いはクレジットカード利用不可で現金のみ。